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「取引先に選ばれる会社」の証明書
——SECURITY ACTIONで信頼を可視化する方法
【2025年最新ガイドライン対応】

情報セキュリティ 中小企業向け 無料でできる
「御社のセキュリティ対策状況について、このアンケートに回答してください」——大手企業との取引でこんな依頼が届くのが当たり前の時代になりました。セキュリティ対策が不十分な企業は、サプライチェーンから排除されるリスクが現実になっています。

そこで注目したいのが、IPAが推進する自己宣言制度「SECURITY ACTION」。費用ゼロで取り組め、公的機関に名前が掲載される、中小企業にとって最も取り組みやすい信頼構築の第一歩です。本記事では最新の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン(第4.0版)」の改訂ポイントとあわせて解説します。
目次
  1. SECURITY ACTIONとは?一つ星・二つ星の違いを整理
  2. 最新版で追加された「6か条目」——バックアップが独立した理由
  3. ロゴ使用の注意点:やってはいけない3つのNG
  4. 二つ星へのステップアップ:IPA提供の雛形を使えばすぐできる
  5. IPAサイトへの掲載:法人番号と紐付いた実在性の証明
  6. 費用ゼロで営業力を強化:名刺・HP・採用に活かす
  7. 今日からできる最初の一手

1. SECURITY ACTIONとは?一つ星・二つ星の違い

SECURITY ACTIONは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が推進する自己宣言制度です。中小企業が情報セキュリティ対策に取り組む姿勢を対外的に示すことができます。取得に審査や費用は一切不要で、宣言するだけでIPAの公式サイトに掲載されます。

一つ星
情報セキュリティ6か条に取り組む
基本的な対策の実施を宣言する段階。自社診断ツール(5分でできる!)を活用し、現状を把握してから宣言します。
二つ星
情報セキュリティ基本方針を策定・公開する
自社診断に加え、情報セキュリティ基本方針を作成してウェブサイト等で公開する段階。取引先への信頼アピールがさらに強まります。
現在、政府や産業界では「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」の考え方が浸透しています。大手企業が取引先のセキュリティ対策状況を確認・評価するケースが増えており、SECURITY ACTIONはその「公的な第一歩」として機能します。

2. 最新版で追加された「6か条目」——バックアップが独立した理由

2025年のガイドライン改訂(第4.0版)で、従来の「5か条」に新たな項目が加わり「情報セキュリティ6か条」になりました。

情報セキュリティ6か条(クリックで確認)
1. OSやソフトウェアは常に最新の状態にしよう
2. ウイルス対策ソフトを導入しよう
3. パスワードを強化しよう
4. 共有設定を見直そう
5. 脅威・リスクを知ろう
6. バックアップを取ろう 今回新設

なぜバックアップが独立した項目になったのか。その背景には「ランサムウェア」被害の深刻化があります。データを暗号化して身代金を要求するこの攻撃は、侵入を完全に防ぐことが難しく、「被害を受けても事業を止めない」ための復旧手段が必須になっています。

また、自社診断ツールには「不要な外部通信の遮断」や「ウェブサイトの安全な運用」といったDX時代の必須項目も追加されています。

ポイント
従来の対策は「侵入を防ぐ」ことが中心でした。最新版は「被害に遭うことを前提とした復旧」を重視する考え方へと転換されています。バックアップの有無は、企業の継続性を左右する経営判断そのものです。

3. ロゴ使用の注意点:やってはいけない3つのNG

SECURITY ACTIONのロゴマークは、自社の信頼を可視化する有力なツールです。ただし、使用規約(第6項)に「やってはいけないこと」が明確に定められており、特に次の3点は要注意です。

NG ① 製品・サービスの品質保証として使う
「この製品はSECURITY ACTION認定なので安全です」といった表示は禁止。この制度は「組織の取り組み姿勢」を宣言するものであり、個別製品の安全性を保証するものではありません。誤解を招く表示をすると、使用許可の取消し(規約第5項(5))という措置が適用されます。
NG ② 宣言内容と実態がかけ離れた状態での掲載
宣言はあくまで「取り組む意思と実態」を示すもの。形だけのロゴ掲載はブランド毀損に直結します。
正しい使い方
ロゴは「会社全体の誠実さ」を示すために使いましょう。「私たちは情報を大切に扱う組織です」というメッセージとして発信することが、最も効果的な活用法です。

4. 二つ星へのステップアップ:IPA提供の雛形を使えばすぐできる

二つ星の取得には「情報セキュリティ基本方針」の策定と外部公開が必要です。ゼロから作るのは大変そうに見えますが、実はIPAが公式ガイドラインの付録にWord形式のサンプルを用意しています。

1
IPAのサイトからガイドライン(第4.0版)をダウンロード

付録2にWord形式の「情報セキュリティ基本方針(サンプル)」が含まれています。

2
自社の実情に合わせて内容を調整する

会社名・事業内容・担当者名などを書き換えるだけで、標準的な方針が完成します。専門知識は必要ありません。

3
ウェブサイト等で公開し、二つ星を宣言する

方針を公開することで「社会的責任を果たす企業」としてのブランドが確立されます。取引先への強力なアピールになります。

IPAの雛形(付録2)を活用することで、実務的な負担を大幅に軽減しながら二つ星へのステップアップが可能です。所要時間は数時間程度の企業が多く、コストパフォーマンスは非常に高いといえます。

5. IPAサイトへの掲載:法人番号と紐付いた実在性の証明

宣言が受理されると、IPAの公式ウェブサイトに事業者名が掲載されます。単なる自己申告のリストではなく、規約第5項(3)に基づき法人番号と紐付いた形で公開されるため、取引先が調査した際の「実在性と信頼性の証明」として高い価値を持ちます。

掲載項目には所在地(市区町村まで)や業種も含まれます。地方の企業や特定の業界でいち早く宣言すれば、その地域・業界内で先駆的な信頼を獲得できます。独自のセキュリティ紹介ページを作る余裕がない中小企業にとって、IPA(公的機関)のサイトに名前が載ること自体が、何よりの「お墨付き」として機能します。

6. 費用ゼロで営業力を強化:名刺・HP・採用に活かす

SECURITY ACTIONの最大のメリットは、すべて無償(規約第4項(1))で活用できることです。日常の営業ツールにロゴを追加するだけで、競合との差別化が図れます。

📇
名刺
初対面の挨拶で、言葉を使わずに安心感を伝える
📄
パンフレット・封筒
会社の誠実さを視覚的に訴求する
💻
ウェブサイト・採用
求職者に「安心できる会社」だと示す
副次効果
名刺にマークが入ることで、社員の間に「自分たちはセキュリティに取り組んでいる」という当事者意識が自然と生まれます。社内の意識改革ツールとしても機能します。

7. 今日からできる最初の一手

セキュリティ対応は「余計なコスト」ではありません。自社の事業を守り、取引先との信頼を維持するための「持続的な成長への投資」です。

1
まず「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」を試す

IPAのウェブサイトで無料で受けられます。現状の把握と次の一手が5分で明確になります。

2
6か条の対策状況を確認し、一つ星を宣言する

すべて完璧でなくても「取り組む意思」の宣言から始められます。特にバックアップの整備は最優先で。

3
IPAの雛形を使って基本方針を策定し、二つ星へ

余裕が生まれたら二つ星へのステップアップを。取引先への信頼アピールが段違いに強まります。


この記事のまとめ
SECURITY ACTIONは費用ゼロで取り組める、中小企業向けのIPA公認セキュリティ自己宣言制度
2025年改訂(第4.0版)で「バックアップ」が6か条目として独立。ランサムウェア対策の重要性が高まっている
ロゴは「製品の安全保証」には使えない。組織全体の誠実さを示すものとして活用する
二つ星の取得はIPAが用意した雛形(付録2)を使えば数時間程度で対応可能
法人番号と紐付いてIPAサイトに掲載されるため、取引先への「実在性の証明」として機能する
名刺・HP・採用ツールへのロゴ掲載はすべて無償。コストゼロで営業力と採用力を底上げできる
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